MADE IN JAPAN

2011.4.20 Wed

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久し振りに書籍の撮影をした。「MADE IN JAPAN」内田鋼一著(アノニマ・スタジオ)。何回か続いている千葉県の山中にある美術館「as it is」で開催されている個人コレクション展に併せて出版された1冊。デザインは山口信博さん。内容は若手の陶芸家の内田さんが蒐集した「もの」を、素材別に写真と内田さんの文章で紹介している。その「もの」とはタイトルにもあるように「日本」という切り口で選んだものだが、社会的に価値を与えられた「もの」ではなく、あくまで内田さん個人の眼で選ばれたもの達。「もの」の出所は骨董市、物々交換、もらったもの、はては拾ったものまで、と彼の文章に書かれてあるように様々だが、そこに見えてくるのは内田さんの「素」でもあると思う。陶芸家であるので、自分の作った作品は、過去さんざん人の目に触れられているのでそれには慣れていても、自分の蒐集した「もの」を人に見せることは、非常に恥ずかしいことだと撮影の時に言っていた。確かにそうかもしれないとも思う。自分で作ったものは、自分のスタイルの中で表現しているわけで、コレクションはむしろもっと個人的な部分を人に晒すことになるのかもしれない。僕も女性の脚の写真を撮っている傍ら、雑誌などの様々な女性の脚の写真をコレクションしているが、それは人に見せたくはない。
というわけで、この本と展覧会は陶芸家内田鋼一の眼で選ばれた「もの」たちが語る、彼自身とも言えるのかもしれない。ちなみに内田さんとは初面識だったが、陶芸家というと神経質なイメージを与えるが、彼は粗野な感じさえ与えるほど、素朴な力強さを感じる。しかし、その陶芸の作品は大胆かつ繊細である。蒐集は悪ガキだった若い頃から既に始まり、アトリエには日本以外でも集められたもの達が所狭しとある。したたかに制作を続ける陶芸家だった。

●「as it is」での展覧会は9月4日まで開催中。途中6月24日より展示の入れ替えがあるので、2回楽しめる展覧会です。