島製作所は、鉄工所ではありません。
工作機械を使って、金属加工等を行う会社のように思われたりしますが、実体は島隆志を中心としたデザイン、写真事務所です。しかしなぜ「製作所」なのか。それは代表である島が「もの」を作るのが好きだからです。
現在デザイン、写真はデジタル化が急速に進んでいます。ハードもソフトも日々進化していく中で、コンピュータではなく、人間ではなくてはできないことを大切にしたいと思いました。勿論私達もコンピュータを使って、日々仕事をしています。デジタルでしかできないこともあります。そして時間も短縮され、効率的な仕事が可能になりました。
しかし、何かを作りそれを伝えようとする時、一番大切なのは、表現する「志」だと思います。職人がものを作る時と同じような気持ちで、デザインと写真の仕事をしたい。ひとつ、ひとつの仕事に、そんな思いを込めて、手作りで仕事をしていきたいと思いました。「製作所」という言葉には、そんな私達の気持ちが込められています。
もうひとつ、「製作所」という言葉を使った理由があります。私達はデザイン、写真を使っていろいろなクライアントの方々から仕事を受けて様々なものを作ってきました。そんな中で、せっかく得たその専門技術、表現方法を自分達で企画したものを、世の中に出す為に生かせないだろうかと考えました。受注的仕事から、自分達発の仕事へ、領域を広げたい。要は自分達がメーカーになるということです。そんなメーカーとしての夢も「製作所」という言葉に込めました。身の程知らずとは思いつつも、それは現在の仕事においても私達に仕事を発注していただいているクライアントの方々と規模は違え同じ立場を体験することで、きっとなんらかの形でメリットがあるだろうと考えました。
私達はやはり「デザイン」と「写真」が好きです。島製作所はかつてあった、そして今でもきっとどこかの下町にあるだろう町工場の「志」を持って、デザインと写真という道具を使って「もの」を作っていきたいと思います。
島製作所 代表 島 隆志